アン・ジェヒョン TMX i
3素材の競演が生むミラクルショット


世界初の3種混合素材を新開発
しなやかさとボールの伸びを演出するアクシリウム、正確性とクリアな打球感を生むゼフィリウム、反発力を増強するカーボン――この3つの素材を1枚のシートに織り込んだ「トライメトリックス」を搭載した世界初のラケット、それが<アン・ジェヒョン TMX i>だ。
今までの卓球ラケットには、2種の素材を混合したシートが使われたものならたくさんあったが、3種を織り込んだものはなかった。それは、通常の製法ではそれぞれの素材の特性が干渉し合い、性能の良いものができなかったからだ。
今回、私たちXIOMはその壁を超えた。3つの素材の配合バランスを試行錯誤し、その織り込み方を幾度となく変更しながら調整。木材との相性も研究に研究を重ね、ようやく完成にたどり着いた究極のブレードからは、これまで誰も経験したことのない革新的なパフォーマンスが生まれる。
韓国代表の若虎アン・ジェヒョン(2019年世界選手権3位)をも納得させた最新鋭のミラクルブレード。その魅力に迫っていこう。

軽打と強打のギャップにビックリ
アン・ジェヒョン TMX iは、その名称の末尾にiが記されていることからもわかる通り、インナータイプのラケットだ。革新素材トライメトリックスは、ブレード表面から3層目の深い部位にポジションされている。
軽打した際のフィーリングはマイルドでソフト。ボールをしっかりキャッチしてからリリースする感覚があり、コントロールがとても良好だ。この時点では、案外落ち着いたラケットなのかな?と思えるのだが、強くスイングしていくとその印象は一変する。
ひとたびプレーヤーがスイングスピードを上げ、強いインパクトでボールをとらえると、ブレード内部のトライメトリックスが目覚め、パキャン!という甲高いサウンドとともに爆発的なスピンとスピードを備えた打球が発射される。
ユーザー自身、さっきまでおとなしかったラケットと同じものなのか!?とビックリしてしまう豹変ぶり。そして、これを使いこなせばきっとすごいプレーができるぞ!というワクワク感が止まらなくなるはずだ。
極上のしなり・威圧感・自在性
アン・ジェヒョン TMX iでプレーすると、打球時にブレードの「しなり」を最大限に感じることができる。ボールをつかんでいる時間を長く感じられるから、ユーザーは常に正確で回転量豊富なドライブを放つことが可能となる。
この独特のしなりが生まれる秘密は、ブレードの設計にある。158mm×152mmという広めの打球面と、5.9mmの板厚。ボールをとらえた時にブレード全体へ深く浸透するように広がっていく振動が、極上のしなりを生み出すのだ。
そこから繰り出される攻撃は1球1球に重みがあり、威圧感満点。そのラケットをしっかり振られると、ちょっとブロックもカウンターもできそうにないボールが来るな……という恐怖心を、対戦相手の脳裏に焼きつけることができる。
手触りと操作性にすぐれたグリップを採用してあることで、打球のコントロールも自由自在。とりわけドライブを伸ばす、曲げる、沈ませるといった、弾道を変化させるテクニックでは感動的な性能を発揮してくれる。

重さこそ武器・個性・強み
本体重量は重めなので、初中級者が気軽に扱えるわけではない。しかし、それがアン・ジェヒョン TMX iの持つ個性であり、強みでもある。軽量ラケットがもてはやされる傾向のある昨今だが、このラケットは違う。だから、勝てる。
まず、重いということには、相手の打球に押されないというメリットがある。相手から先制攻撃され、強打を受ける形になっても、アン・ジェヒョン TMX iはびくともしない。まるで鋼鉄製のシールド(盾)のように、相手のアタックを跳ね返す。
また、こちらから攻撃を仕掛けた際の、一発の威力もすさまじい。遠心力を働かせてフルスイングすると、一般的な軽量ラケットからは絶対に出ないレベルの、爆発的なエネルギーを持ったウイニングショットが発射され、相手を絶望させることができる。
特に、フラット気味にボールを強くたたいた場合には、ブレード奥深くの革新素材トライメトリックスが雄叫びを上げ、金属バットで野球ボールを打った時のような怪音とともに、目にも留まらぬ剛速球が相手コートに襲いかかる。この快感は格別だ。
パワーヒッターのブレイクスルーに
アン・ジェヒョン TMX iをおすすめしたいプレーヤーの筆頭は、前・中・後陣と距離感を自在に変えながら、全域からフルスイングの両ハンドドライブを打ち込んでいく、まさにアン・ジェヒョンのようなフィジカル自慢のパワーヒッターだ。
近年の主流であるハイエンドクラスのスピンテンションラバーや粘着性ラバーを貼れば、ウエイトはかなりズッシリと重くなるが、その分、屈強な守備力と破壊的な攻撃力が手に入る。1球1打の重みで対戦相手を圧倒できること請け合いだ。
強い回転をかけたサービス、台上テクニック、ループドライブなどで先手を取る。両ハンドブロックとラリー戦の安定性で優位に立つ。超豪快なウイニングショットでとどめを刺す……など、すべてにおいて高精度・高威力なプレーが可能となる。
ボールの質を高めたい、対戦相手の球威に押されたくない、ワンランク上の決定力がほしい――そのような中上級者が抱えがちな悩みを、一気に解消してくれるアン・ジェヒョン TMX i。パワーヒッターとして殻を破りたい選手に、最適の1本だ。

変化ラバーを使う前陣攻守型にも向く
そもそもは本格派のドライブ型をターゲットに開発されたアン・ジェヒョン TMX iだが、その特徴である面積の広いブレードと重量感、内に秘められたトライメトリックスの凶暴性を生かす戦型はほかにもある。それは、異質前陣攻守タイプだ。
女子のトップ層などで使用者がしばしば見られる、バック面に表ソフト・粒高・一枚・アンチなどの変化系ラバーを貼り、フォア面には攻撃的な裏ソフトラバーを起用したラケット。その基盤として、アン・ジェヒョン TMX iは輝きを見せる。
広めのブレードがブロックの安定性を生み、インナーに仕込まれたトライメトリックスが変化ラバーの意外性を倍加。フォア面では強烈なドライブがかけられるうえ、スマッシュは金属音+爆速で決定力抜群のフィニッシュブローとなる。
異質型はラバーに重みがないためボールが軽くなりやすいという難点があるが、ミディアムヘビーなアン・ジェヒョン TMX iのウエイトがその弱点を絶妙なバランスで解消。安定・変化・威力の3要素を完璧に満たす万能ぶりは感動的だ。

人とは違う卓球を志向するあなたに
これまでのXIOMラケットはどちらかと言えば、軽快感や爽快感を前面に出したアイテムが多かったが、アン・ジェヒョン TMX iはまったく違ったベクトル=重厚感を基調とした質実剛健なパフォーマンス=に踏み出した1本となっている。
オートマチックにスピードが出たり、角度を合わせるだけで高速カウンターが決まるようなタイプのラケットではないが、自分の技術でしっかりボールをコントロールしている実感があり、ケースバイケースで柔軟なプレーができる。
いざ威力を出したい時には、フルスイングしてインパクトを強めれば、並の攻撃型ラケットとは比較にならないほどの決定力を持った剛球が走っていく。攻守のマニュアル感(自己制御感)を求める選手には、相当好まれる特性だ。
そして、極めつけはトライメトリックスという世界初の3種混合素材。人と違ったラケットで人と違った卓球をしたいというあなたには、これ以上ない新作だろう。自らも、対戦相手も、まわりの目撃者もビックリの性能を、ぜひ一度味わってほしい。