36.5ALX i
死角のない完璧なラケットを求めるあなたに


1球目を打ったその瞬間から最高の相棒に
ラケットを新調する時、プレーヤーは誰しも不安になるものだ。「自分のスタイルに合うだろうか」「今までうまくいっていたプレーがダメになったらどうしよう」「高い投資が無駄になるんじゃないか」
XIOMの新作「36.5 ALX i」なら、そのような類の不安を抱く必要は全くない。ラバーを貼ってコートに立ち、1球目を打ったその瞬間、あなたの全身には「これは私のベストパートナーだ!」というインスピレーションが降りてくるだろう。
まず感動的なのは、その正確さだ。狙ったところにズバリのコントロールでボールが相手コートに吸い込まれていく。そして、そのボールには勢いと伸びがある。あなたは必死の形相でフルスイングしなくても、得点するのに十分なスピードとスピンを兼ね備えたショットを余裕で繰り出すことができる。
打ち合いにも強い。大きな展開のラリーになり、力を込めて強くスイングした時、「36.5 ALX i」はそのポテンシャルを全開し、えげつない弧線弾道の峻烈なドライブボールを発射してくれる。
使いやすくて威力が出る――もう卓球界では散々使い古されたこの定番フレーズの真の意味を、「36.5 ALX i」を使ったプレーヤーは改めて知ることになる。

インナーらしくなく、インナーらしい
36.5 ALX i」は、ハイテク混合素材のアクシリウムカーボンが表面から3層目に使われている、いわゆるインナー素材タイプのラケットだ。ああ、球持ちが良くて安定するけど威力が出にくいアレね、と思った方――「36.5 ALX i」を打てば、その考えはガラッと変わる。
最初に驚かされるのは、ボールの飛び出しの早さだ。何本か基礎打ちを行えば、「これ、インナーだよね?」と、思わずブレードの側面を確認したくなるだろう。まるでアウターラケットのような小気味良さを生み出しているのは、人肌に近い36.5℃の環境で低温乾燥させた表層と2層目のリンバ材の効能だ。
とは言え、台上のテクニックではインナーらしさが存分に感じられる。ストップやツッツキの収まりと安定感が素晴らしく、打球感も至高。ミスする気がしないから思い切って回転量を増やすことができる。チキータ、逆チキータも自由自在だ。ブロックが安定するのも非常に心強い。
そして、極めつけは打撃戦における強さ。フルスイングでボールをハードヒットすると、「36.5 ALX i」の内に秘められたアクシリウムカーボンの存在がググッと前面に顕れる。威力を増強してくれるだけでなく、多少ラフなタッチになってもボールをしっかりとつかまえてくれるから、とにかくミスが出ない。
さらに、繰り出される打球は急上昇から急降下するエグい弾道。相手の視線を激しく上下させることができるから、こちらは平然とドライブしながらも、敵方には相当難しいアジャストを強制させることができる。
絶妙な重量バランスとグリップの質感
ところで、「36.5 ALX i」が初めて使ったその日からまるで、数年来の相棒のようなフィット感を与えてくれる要因には、重心バランスとグリップの握りやすさがある。
計算され尽くしたブレード形状のおかげで、平均重量は88グラムながら、持った時に重く感じることはない。
重くて硬い高性能ラバーを両面に貼ったとしても、十分に振り回せるすぐれたバランス。それに加え、手触りが良く人間工学に基づいて3Dデザインされているグリップが、プレーヤーの手とブレードの一体感を生み出してくれる。
使い始めたその日から、実戦投入しても問題ないほどの扱いやすさ。大事な試合で競り合った時、自信を持ってプレーに臨める安心感。これほどまでに人や場面を選ばないラケットは、あまり類を見ないだろう。

レベルを問わず、良さを実感できる逸品
そんなに扱いやすいということは、ビギナーや初級者向けで上級者には物足りないんでしょ?という印象を持った方――それはとんだ誤解だ。「36.5 ALX i」は、プレーヤーのレベルを問わず……というより、どんなレベルの選手にも良さが感じられるオールマイティー・ラケットである。
上級者やプロレベルの選手であれば、サービス・レシーブ・台上からラリーに至るすべてのプレーでミスを恐れず、大胆に高難度のテクニックを発揮できる。打ち合いになっても真っ向勝負が可能。いついかなる時にも信頼性の揺るがないラケットとして大活躍間違いなしだ。
また、中級者のステップアップアイテムとして、これほど最適な1本はない。ミスは減らしたいが威力をスポイルしたくない。上級者の仲間入りをしたい。もう一段上の試合で勝ちたい。それらの望みをほぼ完璧にかなえてくれる最有力候補が、「36.5 ALX i」だ。
そして、初級者やビギナー。税別20,000円という額は、始めたばかりのプレーヤーには敷居が高いかもしれないが、長く続けてトップレベルにまで登り詰めたい願望があるのなら、初期段階から「36.5 ALX i」をパートナーに選ぶ意味は大いにある。

ラバーや戦型も様々なものに対応
36.5 ALX i」は、どのようなラバーを貼ればその性能をフルに発揮してくれるのか。実は、その答えは明確でない。というのも、どういったラバーを貼ってもすぐれた性能の1本が出来上がってしまうのだ。
例えば現在主流の、ハイエンド・スピンテンションラバーを両面に貼った場合。絶妙な重心バランスのおかげで軽快なハンドリング性能を保ったまま、猛烈な回転とスピードが共存したドライブを繰り出せる、ハード・ウェポンと化す。
粘着ラバーとの相性も良好だ。ブレードの弾きの良さとラバーの球持ちが相まって、これ以上ないほど心地良い打球感が生まれる。ハードヒット時にはうねるドライブが相手コートに襲いかかり、非常に高い得点率を実現してくれる。
表ソフトを貼って速攻を仕掛けるのも面白い選択。抜群の操作性能が前陣における両ハンド切り替えの速さをサポートするから、いくらラリーが高速化してもひるまず攻めていける。スマッシュの打感の良さもクセになること請け合いだ。
ビギナー用のエントリーラバーを貼れば、基礎技術を身につけるための入門用ラケットとして、初級者の早期成長を促進してくれる。打球感の落ち着きと十分な弾みがあるから、どんな技術を覚えるのにも、苦労知らずとなる。

弱点は「マイナーなこと」くらい?
性能的な欠陥は何もないと言い切ってもいいくらいにバランスの取れたラケット、それが「36.5 ALX i」。なおかつ、上級者が物足りなさを感じることもない。弱点があるとすれば、トッププレーヤーの名前が冠されておらず、目立ちにくいことくらいではないだろうか。
逆に言えば、誰も知らない今のうちに、このラケットを手に入れて腕を磨けば、あなたはこっそりスターダムにのし上がれるかもしれない。そんな密やかな期待と野望を胸に、ぜひ手に取ってほしい1本だ。